サラリーガール読本 お転婆社員
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神谷一子、藤森美岐は高校出たてのBG1年生である。二人は揃って大鳳建設に入社した。一子の母は実は大鳳建設の物故した先代社長の妾だった。当人達の他にこの秘密を知るのは総務部長の荒木だけで、先代の老夫人も、その弟である現社長の小西氏も、腹違いの息子の設計技師の川井進にも内証にされていた。一子は屈託のない明るい娘で、毎日母の経営する料亭竹川から通勤した。荒木氏の心配をよそに、社内ではバスケット選手の仲間入りをしたり、進や同輩の久保田などの若い男性社員から歓迎され、楽しい毎日だった。